家の片付けをするといった意味合いで遺品整理と生前整理といった言葉が最近はよく使われるようになりました。同じ整理といった言葉が使われていても意味合いが違ってきます。
亡くなった後の整理が「遺品整理」、生きている内の整理が「生前整理」になります。この2つの特徴や違い、また整理を行う時期について解説をしていきます。
遺品整理を行う時期
亡くなった方の遺品を仕分けして不要物の処分をすることが「遺品整理」となります。
遺品整理の特徴は品物の持ち主は他界しており、整理をする主体者は遺族だと言うことです。遺品整理の基本は必要な物や貴重品を取っておき、不要物に関しては処分していくことになります。
遺品整理を行う時期について、四十九日を過ぎた辺りから開始するのが一般的です。
例外として遺品整理する物件が賃貸の場合、日数経過によって誰も住んでいないのに家賃の支払いが発生してきます。このようなケースでは無駄な支払いを避けるために葬儀後に遺品整理を行うケースも多いです。
持ち家で差し迫った更新や売却予定がない場合は「いついつまでに遺品整理を終わらせる」といったルールは存在しないため、親族や家族のスケジュールを合わせて状況に応じた遺品整理が可能です。
生前整理を行う時期
生前整理は生きている間に身の回りを整理することです。生前整理を行う目的は亡くなった後、遺族に負担や迷惑をかけないため。最近では生前整理、終活などとも呼ばれ、早い段階から身の回りの整理を行う方も増えてきています。
一旦、身の回りを整理することで気持ちが切り替わり、新しい人生をスタートする意味合いで使われるケースもあります。
生前整理を行う時期についてですが、明確な決まりはありません。
ただ、身体が健康な内に整理をしておいた方が不憫がありません。多くのケースで病気になった後、介護施設に入所する際などに生前整理を行う方が増えてきています。
遺品整理と生前整理は片付け方に違いはあるのか?
どちらの整理も基本的な片付けは同じです。必要なものは取っておき、誰に相続するかを決めておく。不要物は処分をする。遺品整理も生前整理もこれを基本として片付けを行っていきます。ただ、生きている内に整理をするのか。亡くなった後に整理をしてもらうのか…といった違いになります。
若干の違いがあるとすれば遺品整理の方が不要物の量が多いことです。
生前整理では生活に必要な物は残しておく必要があります。そのため不要物の量と言うのは一般的に遺品整理の方が多いと言われています。
遺族の負担を軽減したい意向がある場合は生前整理をしておきましょう。また生前整理をせずとも相続に関する取り決めは生きている間に遺言、エンディングノートに記しておくと身内同士のトラブルも抑えることができます。
遺品整理、生前整理においての基本的な片付けは必要なもの、不要なものを仕分けして不要物は処分をすることです。大きな物から行っていくと体力も労力も大変になるため、小さな物から仕分け、処分を少しずつやっていくことが大切です。